叔母は結婚し、旦那さんとしばらく叔母の実家で同居をしていました。
しかし、家族全員が喜んでいたのも、つかの間でした。
結婚してから数ヶ月ほど経った頃、叔母夫婦は家を出て行ってしまったのです。
原因は、叔母が円形脱毛症を発症したことでした。
この成り行きを後から詳しく聞いたところ、叔母の旦那さんは、いわゆるマスオさん状態で家に入ってくれたのですが、叔母の母親、つまり私の祖母が結婚生活に細かく口出しをし続けて大変だったそうなのです。
私は、お姑さんとのいざこざもなくて理想的な形だなと思っていたのですが、祖母の理想とする結婚生活と当時若夫婦だった叔母夫婦の生活はかけ離れていたようです。
ライフスタイルの違いがいちいち気になるのか、祖母は叔母夫婦の生活に干渉し続けて、とうとう叔母は一日中ボーッとしていることが多くなっていってしまったそうです。
さらに、髪の毛が抜けて、500円玉くらいの大きさの脱毛部分が何箇所もできてしまいました。
病院での診断の結果は「ストレスによる円形脱毛症」でした。
お医者さんに生活の変化などを色々と問診されて、それまであったことを率直に答えていったら、「それはお母さんの干渉のし過ぎが原因だね」とハッキリと言われたそうです。
その時、祖母も病院について行ったので、お医者さんにハッキリと言われてハッとしたらしく反省したという話でした。
その後、祖母の叔母への干渉はだいぶおさまりました。
さらに、冷却期間を置くために叔母夫婦は近所のアパートで新たに新婚生活を送ることにしたのです。
女性もストレスで髪が抜ける病気になることもあるんだなぁと、その時に初めて知りました。
円形脱毛症は思っていたよりもしつこい病気で、抜け毛がすぐに収まったわけではありませんでした。
しかし、実家と多少の距離を置いたことにより徐々に治ってきました。
ストレス性の疾患が出る場所は、人によって胃腸だったり皮膚だったりと様々なものです。
叔母の場合は、常に頭皮でした。
環境の変化が一番のストレスらしく、人生の節目ごとに叔母は円形脱毛症を発症していました。
この後も、出産で円形脱毛症になり、育児で円形脱毛症になり、年数が経って祖母の介護が始まるとまた円形脱毛症を発症しました。
早く改善させる方法は、すぐに病院へ行って積極的に治療をしていくことです。
女性の脱毛症の原因は、人生の節目ごとのイベントでも起こってしまうものなのだなぁ、と思った出来事でした。